日本スポーツ精神医学会認定
メンタルヘルス運動指導士 ・指導員 資格
【はじめに】
古くから精神科病院において、運動・スポーツは盛んに行われていましたが、レクリエーションとしての意味が強いものでした。その後、運動の効果が生理学的に徐々に明らかにされ、運動・スポーツが治療の補助的な役割を期待されるようになり、実際の臨床場面で取り入れられることが多くなってきました。しかしながら、その運動が精神保健福祉領域でどう良いのかその効果の解明は十分ではなく、また、どんな運動・スポーツを取り入れたらよいのかという方法論も確立できていない現状があります。
そこで、本学会では、2010年に精神保健福祉領域専門の運動指導者の育成およびその効果の検証が必要だと考え、学会認定の「メンタルヘルス運動指導士」資格制度を立ち上げました。最近ではオリンピック、パラリンピックの東京開催も控え、障がい者における運動・スポーツの重要性は社会的にも認知されるようになってきました。また、医療・福祉関係者に関わらず色々な立場の方が精神障がい者スポーツに関わる機会が増え、本学会認定資格の要望が増えてきています。その時代の流れもあり、昨年から精神障がい者の方が、安全かつ安心して楽しくスポーツができる幅広い指導者の育成を目的として、新たに「メンタルヘルス運動指導員」という資格制度を立ち上げました。
今後は、学会として、「メンタルヘルス運動指導士」および、「メンタルヘルス運動指導員」の技術向上を図るとともに、引き続き運動・スポーツ効果の科学的検証を進めていきたいと考えています。
【名称】
日本スポーツ精神医学会認定 メンタルヘルス運動指導士
日本スポーツ精神医学会認定 メンタルヘルス運動指導員
【 目的】
(1)精神科関連施設(病院や作業所など)における精神科運動指導に関する専門的知識習得と実践
(2)精神障害者スポーツにおける競技指導を行う際の専門的知識修得と実践
(3)心の健康増進と疾病予防に関わる運動指導に関する専門的知識修得と実践